看護科の1年生と3年生27人が、8月7日(木)から1泊2日で、岡山県長島で開催された大阪府『ハンセン病療養入所者とのふれあい体験交流会』に参加しました。
■午前は歴史館を見学
生徒たちは事前に学習してきた内容と合わせて、人々がハンセン病の病理に対してどのように偏見や差別を持ち、またそれらがどのように政治的に「作られていったのか」という歴史の事実を学びました。
歴史館では日本の奈良時代~現代に至るまでの約1300年の変遷をたどることができました。
また「差別・隔離」は明らかに政治的に仕組まれたものであることも資料から読み取ることができました。
その後園内を回り、収容所や官房、納骨堂へと向かいました。
納骨堂では献花を行い、未だ家族のもとへ帰ることができない3700柱を超える故人を弔いました。
■午後は入所者の「いとちゃん」による講和
大阪の生野区で育ったいとちゃんは中学卒業の直前にハンセン病であることが発覚。愛生園へ送られました。
「サヨナラ」を言ってもらえないまま、彼女のお母さんは舟で帰って行き、いとちゃんは桟橋や回春廊で毎日泣いていたといいます。
『愛生園』には「新良田教室」という高校があり、いとちゃんはそこに4年通いました。
当時の学校での差別は激しく、先生とは物理的に距離をとるような様々なルールがあったようです。
最後に、いとちゃんは生徒たちに向けて「口先だけでも良いから、優しくしてくれると嬉しい」と仰っていました。
この一言からも、虐げられ差別をされてきた彼女の人生の苦しみを物語っているように感じられました。
2日間を通して「いのち」と向き合った生徒たち。将来、看護師を目指す者にとって、非常に貴重な学びの機会となりました。🌝