大阪暁光高等学校の最新ニュース・イベント情報をお届けします!みなさん、おはようございます。本日、2学期を無事に終え、こうして終業式を迎えられることを嬉しく思います。
2025年も残すところ1週間。今年もいろんな出来事がありましたね。戦後80年、大阪万博、阪神優勝、米の高騰、熊の出没、女性総理誕生・・・。みなさんにとって2025年はどうでしたか?
今日は、2つお話をします。
1つ目です。
看護科と幼児教育コースのみなさんは少し異なると思いますが、2学期は「進路」にとって重要な時期でした。3年生は受験がありました。1・2年生は将来を考える機会がたくさんありました。
11月15日、自分の将来の「生き方」を考えて欲しいと、1・2年生は体育館で在日韓国朝鮮人のジャグラー「ちゃんへんさん」のお話を聴きました。内容を覚えていますか?

チャンヘンさんは、ジャグリングの世界チャンピオンになった大道芸人です。貧しい地域に生まれ、小学生のころは国籍が日本でないということでひどいイジメにあいました。クラスで無視され、上級生からは殴られ、毎日、「どうやって死ぬのが楽なんだろう」と考え続ける日々でした。そんな絶望の中で、チャンヘンさんはヨーヨーやジャグリングと出会います。できなかった技ができるようになるたび、「こんな自分にもできることがある」と前を向けるようになり、毎日8時間の練習を続けて世界チャンピオンを勝ち取りました。チャンヘンさんは、「自分で限界を決めてしまわなないで物事に打ち込んでほしい。いろんな過去を自分の力に変え、自分を信じて一歩踏み出してほしい」という言葉を投げかけてくれました。そして今、差別をなくすメッセージを伝えるため、日本だけでなく世界をまわっていらっしゃいます。


チャンヘンさんのように、思い描いた夢をかなえられる人は、多くはないかもしれません。それでも、夢に向かって必死に努力した時間は、必ず自分を深く知るきっかけになります。その経験は、きっと次の道をひらいてくれます。自分の夢を見つけ、勇気をもって挑戦してみてください。
2学期、もう一つ「生き方」について「こんな深い思いが込められていたのか」と驚くことがあったので紹介します。誰もが知っている「アンパンマン」です。NHKの朝ドラの『あんぱん』で知りました。このドラマは、作者のやなせたかしさんが『それゆけ!アンパンマン』を世に送り出すまでの物語です。
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最初のアンパンマンはこんな姿だったようです。かっこいいヒーローではなく、みすぼらしい汚れた服を着て、夕日に紛れてそっとやってきて、お腹が減って困っている人に顔を食べさせ、あとは恥ずかしそうに帰っていくものでした。だから最初は人気がなかったそうです。
10年前に亡くなられたやなせさんは、戦争世代の人です。「日本の戦争=正しい戦争」と信じこまされ、中国への戦争に加担しました。悲惨な戦場体験もしました。戦後、「ゆるがない正義とは何か」「逆転しない正義とはなにか」「人は何のために生きるのか」を考え続けました。
その思いが、テーマソングにも込められています。
なんのために 生まれて
なにをして 生きるのか
答えられないなんて
そんなのは いやだ!
やなせさんの答えは、「誰か困っている人を助けるため」に生きることでした。しかし、人を助けることはきれいれいごとではない。時には自分を犠牲にする覚悟がいる。やなせさんは、その思いを、自分の顔を人に与えて救うアンパンマンの姿に重ねました。アンパンマンはな完ぺきなヒーローではありません。時には迷い、時には悩み、人を助けられなかった日には落ち込みます。弱くて「愛と勇気」だけはしっかりと持っている——それがアンパンマンです。
「人を助ける。人のために力をつくす。みんなの幸せのために生きる」・・・そんな生き方、僕は好きです。さて、みなさんはどうですか? あなたは「なんのために」生まれて、これから「なにをして」生きていくのですか。続けて考えていってください。
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2つ目です。
昨日の成績報告では、2学期、授業や文化祭、球技大会、修学旅行などを通してたくさんの変化が生まれていることが報告されました。素晴らしいことです。

球技大会では、これまで交わることのなかった生徒たちが一緒に練習する姿が見られました。自分のチームが負けても、クラスの他のチームを応援しに行く姿が印象的でした。

文化祭をきっかけに、視野が広がり、社会に関心を持つ生徒がたくさん生まれています。


地域の方からも、たくさんの評価をいただいています。
楠小学校の校長先生は、「このごろ暁光の生徒さんが本当によく挨拶をしてくれます。熱心に勉強しながら登校する生徒さんもいて、小学生のいいお手本になっています」とおっしゃってくださっています。

地域の取り組みには、本当にたくさんの生徒が参加して、とても感謝されています。
このあと、通知表が渡されます。「欠点」が多い人、「欠課時数」が危ない人がいます。3学期、全員が進級し卒業できるよう、一緒に成長を築いていきましょう!
それではみなさん、どうぞよいお年を! 以上で終業の挨拶を終わります。












